
3Dプリンターを使って住宅建設を行っているベンチャー【ICON】が凄い件!月や火星でも!!??
【ICON社】はテキサス州オースティンに本社を置く、2017年設立したまだ若い会社ですが、米国で初めて許認可を得て3Dプリンターを使って住宅の建設を行ったベンチャー企業です。
すでに、アメリカ国内やメキシコなどで3Dプリンターを使って建設した住宅は20数軒にのぼり、住宅だけでなく施設なども建設しています。
・【ICON】の使命・理念
・世界中の誰もが手ごろな価格で尊厳ある住宅を手に入れられるよう、住宅建設のアプローチを再考する
住宅建設は、需要と人口の増加に追いついていません。
そのため、住宅危機が深刻化しています。
また、従来の住宅建設方法は非効率的で無駄が多いです。
これらの重大な問題により、一般の人々が手に入れられる範囲を超えてコストが上昇しています。
そのため、コストが高く、発展途上国・貧困層で適切な住居を提供することはほぼ不可能です。
【ICON社】が取り組んでいる重要な問題は、住宅建設の状態を前進させることに情熱を注いでいて、【ICON】の技術は、最も必要としている時に、より多くの人々のためにより多くの住宅・シェルターを提供することが可能になります。
・アメリカで最初に許可された住宅
2018年に【ICON社】は、3Dプリント住宅の建築許可を取得したアメリカで最初の企業となりました。
テキサス州オースティンで建築された3Dプリンターハウスは、持続可能な住宅建設の概念の実証実験として、これまで以上に迅速に、より多くの家族がより安全で手頃な価格の住宅を利用できるようになる目的で建てられました。
制作時間は24時間以内で、製作費は約1万ドルとのこと。驚きの数字です!!
また、ハイチやエルサルバドルように電力の予測ができない場所でも機能するように設計されており、貧しい国への支援でも期待されています。
詳細:New Story and ICON Unveil the First Permitted 3D-Printed Home
・月で住宅建設
〜月での探査をサポートする宇宙ベースの建設〜
2020年10月に「NASAからの資金提供を獲得し、将来の月探査を支援する宇宙ベースの建設システムの研究開発を開始すること」を発表しまし、宇宙に特化した部門を設けました。
NASAは、アルテミス計画を通じて、月を地球外での持続可能な地表探査の最初の場所にすることを示唆していて、「持続可能な月面探査のためには、ロケットだけでは不十分。恒久的な月面プレゼンスを確保するためには、金属製や膨張式の居住施設よりも、熱や放射線、微小隕石からの保護に優れた堅牢な構造物を月面に建設する必要があり、着陸パッドから居住施設までのこれらの総合的な取り組みは、人類を宇宙文明にするための必要性に基づいています。」
【ICON社】は、アラバマ州ハンツビルにあるNASAマーシャル宇宙飛行センターと共同で、月面土壌の模擬物質を様々な加工・印刷技術でテストして、この試験は、将来的に月面にインフラを印刷することができる本格的な積層造形システムのプロトタイプ要素の設計、開発、実証に役立てられます。
”Project Olympus”と名付けられたこの試みは、数々の賞を受賞している2つの建築事務所を起用しました。
BIG-Bjarke Ingels Groupは、国際的に象徴的な建築で知られており、SEArch+ (Space Exploration Architecture)は、宇宙探査のための革新的な「人間中心」のデザインで世界的に認められている企業です。
SEArch+は、NASAジョンソン宇宙センター人間居住部門、ラングレー研究センター、エイムズ研究センター、および主要な航空宇宙企業と10年以上の付き合いがあり、BIGは過去数年間、月と火星のための複数のコンセプトに取り組んできました。
BIG-Bjarke Ingels Groupの創設者兼クリエイティブ・ディレクターのビャルケ・インゲルスは「建築の力を説明するために、デンマーク語でデザインを意味する "formgiving "は、文字通り、まだ形のないものに形を与えることを意味しています。このことは、地球を飛び出し、まったく新しい世界でどのように建築し、生活していくかを想像し始めると、根本的に明らかになります」と述べています。

また、SEArch+の共同設立者は「宇宙飛行士の安全を確保することは、SEArch+の仕事の中で最も重要なことです。建築家やデザイナーとして、私たちは人間の生活を豊かにし、祝福するような意欲的な空間を創造することに努めています。”Project Olympus”を支援し、惑星間移動の種となることに一歩近づくことができ、大変うれしく思っています。現地の材料を使った3Dプリントは、地球外での建設を可能にする持続可能で汎用性の高いソリューションであり、地球上および宇宙での私たちの未来にとって不可欠なものとなるでしょう」と述べています。
ICONの創業者兼CEOのジェイソン・バラード氏は、「人類初の住居を別世界に建設することは、人類史上最も野心的な建設プロジェクトであり、科学、工学、技術、建築を文字通り新たな高みへと押し上げるものです。このような宇宙時代の技術にNASAが投資することは、宇宙における人類の未来を前進させるだけでなく、地球上で我々が直面している非常に現実的で厄介な問題を解決することにもつながります。」と述べています。
詳細:https://www.iconbuild.com/updates/icon-receives-funding-from-nasa-and-launches-project-olympus
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