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ANAドローンプロジェクト!ドローンで離島に医薬品を届けよう!!へき地医療へ一翼を担う!

ANAグループのドローンプロジェクトってご存知でしょうか?
【ANA Drone Project】は、へき地医療の改善・解消のために離島でのオンライン診療と医薬品の配送を実証実験しています。

へき地医療とは

「へき地」とは、「交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち医療の確保が困難であって無医地区及び無医地区に準じる地区の要件に該当する地域」とされています。
2014年時点でへき地が存在しない千葉県、東京都、神奈川県、大阪府を除く43道府県の無医地区637か所と準無医地区420か所の合計1057か所が対象となっています。
(厚生労働省 へき地医療の現状と課題から参照:https://www.soumu.go.jp/main_content/000513101.pdf

ちなみに、無医地区とは医療機関のない地域で、その地域の中心的な場所からだいたい半径4kmの区域内に人口50人以上あって、かつ、簡単に医療機関を利用することができない地区がの事を言います。(厚生労働省 令和元年度無医地区等及び無歯科医地区等調査 令和2年5月29日から参照: https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/000633109.pdf

2014年の段階でどのくらいの人がこういう地域に住んでいるか簡単に計算してみると、50人以上×1057箇所(準無医地区を合算)なので最低でも約5万3000人以上が医療を受けることが難しいことになります。人口50人以下の地域ももっとあると思うので、こんな数字ではないでしょう。

そんなへき地医療の改善・解消に繋がるかもしれないのが【ANA Drone Project】です!

長崎県五島市久賀(ひさか)島での実験

ANAホールディングス株式会社、武田薬品、長崎大学、五島市は、NTT ドコモ、WorldLink&Company、インテグリティ・ヘルスケア、東七株式会社 、藤村薬品株式会社とともに、長崎県五島市福江島港から久賀島の内陸に位置する久賀診療所へ、Wingcopter社製固定翼VTOL型ドローンを使い処方箋医薬品を配送する実証を2021年3月22日〜26日に行いました。
距離は片道約16キロで、通常ですと定期船と陸路で45分程度かかるところ、今回のドローンでは約10分で処方箋を届けることに成功しました!
この取組みにより、離島に住む患者さんが通院へのハードルの地域医療課題解決を目指しています。

また今回は以下のようなシナリオ構成で行われました。
⒈オンライン診療
 患者さんが自宅でオンライン診療・オンライン服薬指導を受けた後に処方箋医薬品の自宅配送を実施
2.緊急配送
 医薬品卸から医療機関への緊急配送を想定したドローン配送を実施


私も出身が離島です。
離島では海が時化(しけ)ると船が欠航します。
台風の中での配送は難しいと思いますが、船が欠航した状況でも配送できるのは頼もしいですね!
また、久賀島では医薬品等の配送の際には、診療所の職員が港まで荷物を取りに行っているそうなので、スタッフの労力の軽減にも繋がりそうです!

            ©️2021.五島市 press release


■ 久賀島について
人口185世帯305人(令和2年11月末時点、五島市住民台帳より)が暮らしています。
島全体が世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産となっていて、福江島から「フェリーひさか」と「シーガル」という2種類の船で一日計5便の定期便期船があります。

長崎県五島市嵯峨野(さがのしま)島での実証

こちらは2020年11月4日〜11月6日に長崎県五島市嵯峨野島で行われた実証実験です。
患者さんには診療所でavatarinの「newme(ニューミー)」使用し遠隔で診療し、医師が遠隔で薬を処方します。
お薬を入れたドローンが診療所を目指し離陸し、海上をを滑空します!操縦はANAのスタッフが遠隔で行っていました。
着陸ポイントへ物資を置き、ドローンは帰路へ。診療所のスタッフが着陸ポイントで薬を回収し、患者さんへという流れです。
動画を見て分かる通り、結構な強風の中での実験でも上手くいっていることが分かります。
長崎の海上はだいたいこの時期から3月くらいまでは強風で海上が荒れるんですが、それでも無事物資を送れているのはすごいですね!

また、最近ではavatarinがnewme(ニューミー)を大分で量産するというニュースも入ってきましたので、へき地での遠隔診療が解消してくれれば頼もしいです!

今後の【ANA Drone Project】から目が離せません!!

■ 嵯峨野島について
 五島市福江島の西5km程度の距離にある人口106人(世帯数65世帯、令和2年9月末時点、五島市住民記録による)の島になります。島へのアクセスは、福江島西部の貝津(かいつ)港から定期船「さがのしま丸」で約15分、1日3往復で学校がある日は4往復となります。
釣り客や天主堂の観光客にも人気な島です。

■ 【ANA Drone Project】:https://www.ana-drone.com/project

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